思い出
私の実家には大きなブーゲンビレアがありました。
私が生まれた頃からあったピンク色に染まるきれいな木です。
ところが毎年の台風の影響で枯れてしまいました。
今思えば、思い出の中にはいつもその木がありました。
キャッチボールをしていてボールが木の中に入ってしまい
トゲだらけの木の中を刺されながら探した事や、
ブーゲンビレアの前でやった兄弟ゲンカ。
僕らの家族を遠くから見ていたおじいちゃんのような存在でした。
枯れてしまったことをすごく残念に思っていました。
ところが枯れたはずのブーゲンビレアから新芽が出てきたんです。
息を吹き返したブーゲンビレアはちゃんとピンク色をしています。
僕らのブーゲンビレアは思い出ではなく、これからも僕らと一緒に育っていきます。